賃貸不動産経営管理士

賃貸不動産経営管理士の資格を取るなら今のうち

賃貸不動産経営管理士の資格

 

2019年10月に宅建、12月にTOEICのテストを受けて以来、何の資格にもトライしていませんが、最近興味があるのが「賃貸不動産経営管理士」です。

賃貸不動産経営管理士は、2021年4月21日に発表された国土交通省令にて、国家資格となりました。

国家資格ならぜひ受けたい

 

 

賃貸不動産経営管理士とは

 

賃貸不動産経営管理士の資格とは、賃貸不動産における専門家の資格です。

宅建士が不動産売買や賃借などの取引業務の専門家であるとするならば、こちらは賃貸物件の取引だけではなく、賃貸管理の専門家

宅建士の場合、物件を引き渡したら終わりますが、こちらはずっと業務にかかわることになります。

 

賃貸不動産経営管理士の業務

  • 入居者とオーナーの利益を守るために、賃貸住宅を適正に管理する
  • 入居者とオーナーの中立の立場で業務を行う
  • 入居者に対しては、設備故障の対応や退去時の原状回復など、安定した住環境を維持する業務

などですが、具体的には

入居者に対する業務

  • 設備故障の対応
  • 入居者間のトラブル解決
  • 緊急事態への対応
  • 退去時の原状回復

オーナーに対する業務

  • 建物・設備の維持管理
  • 家賃や敷金の収納管理
  • 入居者の更新や退去時の対応
  • 退去時の原状回復
  • 収支計画や修繕計画の立案
  • コンサルティング

などオーナーには、建物設備の維持管理などに加えて、経営面からの支援業務もします。

高度な専門知識と公正な立場をもって、課題解決、トラブルの未然防止に努め、良好な住環境を保全する役割を担うという役目があります。

これは確かに大切な業務

 

 

これまでの経緯

賃貸不動産市場の現状ですが、賃貸住宅の割合は住宅全体の3割程度を占めています。

問題点

人口減少や住宅の供給過多などにより、空き家の増加が問題となり、敷金の返還等のトラブルが高い傾向にあります。そして賃貸住宅の管理におけるクレームの複雑化や、管理委託契約のない管理の実態もあり、適正な管理が行き届いていない場合があります。

 

経緯

2011年国土交通省は「賃貸住宅管理業者登録制度」を創設、法律のない賃貸住宅に一定のルールを定める
2016年「賃貸住宅管理業者登録制度」が改正、その制度に賃貸管理の専門家である賃貸不動産経営管理士が位置づけられ、登録業者は賃貸不動産経営管理士などの設置や、契約にかかわる重要事項説明、契約書への記名・押印などが義務付けられた
2018年住宅宿泊事業法(民泊新法)が施行し、住宅宿泊管理業者は賃貸不動産経営管理士などの登録を受けていることが必要とされ、また今後の賃貸住宅管理業のあり方に関する提言を発表、検討会が開かれた
2019年試験実施地域を11地域から17地域へ拡大 ※2021年度は25地域
2020年試験問題を40問から50問へ拡大、試験時間を90分から120分に拡大
2021年国家資格化

 

 

なぜ今のうちなのか?

 

それは人気が上がってきているからです

 

「賃貸不動産経営管理士」という資格は、2007年(平成19年)から認定が始まった、比較的誕生したばかりの資格ですが、年々受験者が増え、合格率が下がってきています。

 

年度受験者数合格者数合格率
平成253,946名3,386名85.8%
平成264,188名3,219名76.9%
平成274,908名2,679名54.6%
平成2813,149名7,350名55.9%
平成2916,624名8,033名48.3%
平成3018,488名9,379名50.7%
令和123,605名8,698名36.8%
令和227,338名8,146名29.8%

令和2年度(2020)には、受験者数が令和元年度よりも15.8%も増え、

合格点もずっと20点台でしたが、令和2年度には50問中34問以上と、いきなり上がりました。

令和2年合格者の平均年齢は41.6歳で、受験者数も合格者数も男性が女性の倍以上です。

以上のことから、国家資格化と設置義務を見越して、不動産業界の方が早めに取得したのかなと思います。

2019年の宅建試験のあとに受けておけば良かった・・・

 

少し出遅れた感はありますが、きっとこれからもっと難しくなりそうなので、受けるなら早い方が良いと思います。

スキマ時間も有効活用できるオンライン講座

 

 

試験について

 

令和3年度(2021)の試験実施要領

項 目内 容
試験日時令和3年11月21日(日) 13:00 ~ 15:00(120分間)
試験会場北海道、岩手、宮城、群馬、茨城、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、石川、長野、静岡、愛知、京都、大阪、兵庫、島根、岡山、広島、香川、愛媛、福岡、熊本、沖縄 (全国25地域)
受験料13,200円[税込]
出題形式四肢択一、50問
※ただし、免除講習(令和2年度及び令和3年度)修了者は45問
受験要件年齢、性別、学歴等に制約なし
合格発表令和4年1月(予定)

 

申込は現時点では始まっていませんが、例年では8月中旬から1か月間ほどです。

申込についての詳細は「一般社団法人 賃貸不動産経営管理士協議会」のサイトで。

 

後日追記

資料請求・受験申込期間が決まりました。

令和3年8月16日(月)~令和3年9月24日(金)

※資料請求期間は令和3年9月17日(金)12:00まで

申し込み方は宅建と同じく、「郵送」と「インターネット」です。

 

 

賃貸不動産経営管理士講習

事前に賃貸不動産経営管理士講習を受けると、試験の一部(5問)が免除されます。(修了から2年間有効)

項 目内 容
日程令和3年7月13日(火)~令和3年9月22日(水)(予定)
会場全国47都道府県 110会場
講習時間9:00〜17:30(8:50受付開始)
受講料18,150円[税込] 公式テキスト(4,054円[税込])は各自にて別途購入

公式のテキストを用いた事前学習があり、1日みっちり講習を受け、最後に確認テストがあります。

受講料も結構するし、そこまでしなくていいかな

 

 

テキストは

今年度の公式のテキストも、同じサイト内の書籍のご案内で販売されています。

令和3(2021)年度版「賃貸不動産管理の知識と実務」」 4,048円(本体3,680円)

アマゾンなどでも購入できます。

 

 

受験料は宅建試験の約2倍。意外に高いですよね。

公式のテキスト代も高いし。

資格取得を趣味にするというのも、けっこうお金がかかることに気付きました

 

私は公式のテキストを購入する予定はなく、資格学校の出版したものを購入するつもりですが、発売は7月下旬から8月上旬となっていて、今は予約受付中です。

 

そして今年は、絶対に今年用のテキストでなければ意味がないと思います。

 

 

合格後の資格の登録

 

資格登録要件

賃貸不動産経営管理士への資格登録ですが、今回の国家資格化に伴って変わってしまいました。

令和2年度までの試験の合格者の方

  1. 宅地建物取引士である者
  2. 協議会が認める賃貸不動産関連業務に2年以上従事している又は従事していた者

 

以前は登録要件に「宅地建物取引士である者」という項目があったので、賃貸不動産経営管理士の試験に合格すれば、宅建士である人はそのまま登録できたわけです。

しかし、今年からそれが無くなってしまいました。

非常に残念

 

今年からの要件は

令和3年度以降の試験の合格者の方

  1. 管理業務に関し2年以上の実務の経験を有する者
  2. 国土交通大臣がその実務の経験を有する者と同等以上の能力を有すると認めた者(※実務経験2年とみなす講習の修了をもって代える者を指す。)

 

まだはっきりしたことは発表されていませんが、おそらくこれは、宅建の登録実務講習と同じような講習を受ける事になるのだと予想しています。

面倒くさい~
いやまだ受かってないし

 

業務管理者

現時点では、「管理戸数が200戸以上の賃貸住宅管理事業者には、管理事務所ごとに1名以上の業務管理者を設置することを義務付ける」となっていて、その業務管理者に関して、賃貸不動産経営管理士が要件として定められたのです。

宅建と同じように設置義務があるからには、資格取得の価値はあると思います。

 

ちなみに、令和2年までの賃貸不動産経営管理士試験に合格し、令和4年6月までに資格者登録を行った賃貸不動産経営管理士は、法律が施行される6月15日から1年間の期間限定で行われる「業務管理者移行講習」を修了することで業務管理者の要件を満たし、現在、取得している賃貸不動産経営管理士資格が、法体系に基づく「国家資格」となります。

そして、賃貸不動産経営管理士の登録ではなく、ただ「業務管理者」になりたい場合は、宅地建物取引士資格があれば、管理業務に関し2年以上の実務経験を有する者で「指定講習(賃貸住宅管理業業務管理者講習)」を修了することで要件を満たします。

 

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